035

035

渡っていく風を
あなたの眼差しで見送る

胸の奥の疼きが
心地好くなるほど
遠くまで来てしまったのだ

淡く微笑んだあと
あなたの唇で溜息をつく

仕方がないとは言わない
不本意なのは解っている

それでもしばし
乾いた風にすべてを委ねたい

そろそろ秋だ

投稿者

東京都

コメント

  1. まるで自分を俯瞰しているような詩ですね。
    秋に似た遠い日の誰かがいて、自分を少し冷めた目で見ているようで
    真夏のほてりを冷やしてもらっているような感覚です。
    自然が感情を追い越していって、委ねたらすべて浄化されていくようなイメージが広がりました。

  2. @ザイチ さん
    >コメントありがとうございます
    本当はとても個人的な詩なのですが
    あえてソフトフォーカスにしてみました。
    いろいろな読み方をしていただくと嬉しいです。
    >自然が感情を追い越していって
    とても素敵なフレーズですね。
    丁寧に読み解いていただいて、感謝です。

  3. こんばんは
    読ませてもらって、溜息をついてしまいます。
    何というか、生きている感じがしました。

  4. @wc. さん
    >コメントありがとうございます
    私は今ある転機をむかえています。
    とにかく多忙で疲れ切っているはずなのに
    こんな時に限って詩を書きたくなります(笑)
    洒落た言葉も思い浮かばないので、生きているまま書きました。

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