まあ普通です
少しばかり風がきつい
ヨセミテ国立公園の風はこれくらいが普通です
それからなんでも噛んではいけません
革を噛むのは本当に歯には良くないのですよ
狼が一匹でいるなんてことは無い
旅の旅館の一室で夢を見る
関西電力のタワーから白いテープが流れる
このような時には、連絡網を使用して下さい
あまつさえ、小人の国から信号弾があがる
くるくると、回転のスピードをあげて
シンパシーがあがる、臍のあたりから
どぶづけのなにやら不可解な質量を持ち
最先端の科学的信念の創造性が煉り餅である
カラフト製の先端恐怖症が襲いかかる
氷の積み上げられた家の形の信頼で
カクタスはかなりの重量で見渡しているのだろう
それではこのあたりで、真実の話をしましょうか
つまりはですよ、カタカナの名前で光る星を見ていると
後退する水際の真実の帽子
そのかなり変形したゴズボラの式次第
すすんで信仰の形態を変容して祭るのです
進み行くこの軍隊の眠りのように
普通に死を感覚するのですよ
遠くにあって、近くにあって、じゅうぶんな力を
君に与えよう、そのままの君に
ハスモン蝶の口はななめに伸びて
この小さな公園のケヤキの葉は急速に散る
ロケットの噴射で肉体は焼け焦げるだろう
これは試験である
まあ、普通のこと。
コメント
水彩と色鉛筆ですか?クレパスかな。
色合いと人物と背景のコントラストが好きです。
坂本さんの詩の言葉はきっと普通のことがらをクリエイティブに比喩したものたちなのだろうなと感じています。
自分なりの解釈で拝読しております。
自由に描くことを、望みとし、自由に解釈されることを希望とし、それらは常に、ひとつの可能性の世界であるのだろうと、おろかでもあり、なつかしくもあり、自然の裸足の、冷たいあしうらの、感触であるのだと。秋の始まる頃に思い散る。黄葉。