moon island


今夜はきれいに半分になって
水面に映る
もう半分と合わせれば
丸くなるね
そっと触りなよ
揺らさないように

この島には
風も吹いてないし
誰もいないし
花も咲いてないけど
ワインだけはあるから
ちょっと笑えるね
懲りないぼくたちは
こんなところで
何を待っているんだろう

月明りなんかじゃ見えない
瞳の奥にあるもの
見せあって
触れあって
確かめあって

ここにはもう
足りないものなんてない

目をとじて
胸の奥でひかる
月に
祈りなさい

投稿者

大阪府

コメント

  1. この詩の島は、ふしぎな島ですね。果して、「何を待っているんだろう」。

    月、には、「真実」という意味がある と、お坊さんの書いた本で見たことがあるような気がします。

    この詩は、足るを知る、ですね。欠けるから満ちることも出来る、ですね。^^

    目をとじて
    胸の奥でひかる
    月に
    祈りなさい
    祈らなければ ならない 現実も ありますね。うん。目をとじて 祈る 光景を目に浮かべました。それは美しい光景です。うん。

  2. @こしごえ さん
    >月、には、「真実」という意味がある
    はい。水面に映るまやかしの月ではなく、
    真理(本物の月)を求めよ、みたいな話ですね。
    しかし、水面に映る月も、
    ただのまやかしとは言い切れないように思いますし、
    たとえまやかしであったとしても、別に良いのです。
    自分にとってほんものと思える月が胸の奥で輝いていれば。

  3. すてきです。

    感じるもの(それは認識していなくても)が全てだと思うのです。

  4. @たちばなまこと さん
    真実(ほんとうのこと)なんて、
    感じている、いま、ここ、にしかないので、
    それを更新し続けて行くしかないと思うのです。

  5. この島には
    風も吹いてないし
    誰もいないし
    花も咲いてないけど
    ワインだけはあるから
    ちょっと笑えるね

    このフレーズに惹かれました。
    何もないけど、一緒にワイン飲んで無為の時間を共有して過ごす。
    ある意味、濃密な空間で素敵だな…と思いました。

  6. @渡 ひろこ さん
    ありがとうございます。
    何もないのに酒だけはあるという「おかしみ」と、
    それを可笑しいと思って笑いあえる相手がいれば、
    足りないものなんてないんですよね。

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