命を道具としてだけではなく、目的とせよ

仮定の話ではなく現実として
おれはルールに従っている
法律と道徳と、それから、
殺すな、奪うな、騙すなのような定言命法、
すでに従っているというのに、なぜ、
従っているのかをおれはうまくおれに説明できないでいる
なぜなら、ルールに従うルールが先になければ、社会は形成されなかっただろう
だから、社会が存在する前におれがルールに従う理由を説明してくれ
ルールに従っているのは事実だが
従うべきルールが存在するかどうかはいまだ仮定の域だ
屈辱だが笑ってしまう

笑うな。

従っているルールがある
それが従うべきルールかどうかを決定するルールをおれは持っていない、はずがない
持っていないように見えるだけだ、従えと書かれた法典の在り処を知らないだけだ
ルールに従うルールをプレインストールされて生まれてきてその場所は隠されている
人間が自身を家畜化したとき、群れが文明社会へ相転移した
家畜の中から王が生まれる
革命が王を殺すたびに家畜の中から王が生まれる
苦痛を与えよ、私が私自身の主人となれるように
おれの唾が苦いのはおれが苦い水を選んだからだ
痛みがおれをルールに従わせるのではない
おれが痛みを支配するほど、おれはルールに従順となる
隠された法典には従うべきルールのルールが書かれている
家畜化が進めば進むほど、おれたちは自分自身の主人となる
最高の家畜こそが犠牲となって神に捧げられることを忘れてはならない

明日の暴動のために

投稿者

北海道

コメント

  1. ゼッケンさん、お久しぶりです。
    アンインストールの術を生きながら学ぶのかもなあ、と。

  2. 私たちは社会が決めたルールに従っているように思えるが、実はそれは錯覚で、自分が決めたルールに適合する社会ルールを選択しているにすぎない。そんな不安定な事情で社会が成り立っているのは、人間は(家畜化されたことによって)互いに非常に似ているからなのだ。なんてことを考えさせられました。

  3. @たちばなまこと
    たちばなさん、こんにちは。ゼッケンです。

    >ゼッケンさん、お久しぶりです。

    そう、十年ひと昔と言いまして、歳を取ると時間が過ぎるのもあっという間。。。って、一か月とちょっと前ですよ、まだ。前作を私が投稿したの。もう、お久しぶりなの? 若すぎない? たちばなさんの時間感覚。あれ、タイトルは追憶だけどあの情景のみずみずしさは、じつはたちばなさんは本当に10歳説に100万ガバス。

  4. @たかぼ
    ぐ、またしても正解。ていうかそれ以上。たかぼさん、ありがとうございます。ゼッケンです。家畜化が均質化に向かうというのは卓見。目からうろこが落ちました。ヒトの脳が持つ他に類を見ない冗長性から生まれる過剰なまでの学習能力が互いを模倣しあうことで均質化つまり家畜化をもたらす。ルールの相互了解が可能になる前提としての家畜化(均質化)。痺れてきました。

  5. 笑うな 明日の暴動のために
    ゼッケンさんが、ゼットンを呼んでくれる様な期待をしてしまいました。 いや、我々が暴動を起こす!痛みの詩ですね。

  6. @かみる
    や、かみるさん、どうも。

    >いや、我々が暴動を起こす!

    おぉ、かみるさんが言うとさまになるなぁ。パンクじゃい! っていう気概と青春のあのころを思い出すような切ない感傷が同居するかみるワールドが大好きです。

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