日常

灰色の世界を行進する
人々はまるでマネキンみたい
身に纏う色がぶちまけられては
影ばかりが濃度を増す

改札へ続く階段を降りながら
すれ違う誰か
誰かも知らない誰かが居た痕跡が
漂う油の匂いに口づけている

いつの間にか
掲示物がぼろぼろになっていた
殺人者は捕まらない
尋ね人は見つからない

わたしは同じ事を繰り返していただけ
いつも いつでも影の中で

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