「詩」という形で

誰かを呼んだ
誰かを謳った
誰かを求めた
手をのばした
手をにぎった
手をはなした
拳をにぎった
拳をはなった
拳をつかんだ
瞳の中の瞳が
瞳に映す影の
瞳から伝う涙

探したものも
放したものも
いつもまわってくるってきて
同じように 異なるように
互いに違えて争って
損なったものがなにかなんて
得たものがなにかなんて
本当はどうでもよかったんだ

手をとりあって話したい
手をとりちがって放しあい
付かず離れず狂いあう
そんなことはしたくはない
個と群と社会とに
どうせならばとこの身を投げて
感じて想って呟いて
それをあんたに伝えたい
あんたなんかどうでもいい
あんたもおれなんかどうでもいい
それがわかっているからさ
それだから預けてみたいのさ
歴史があるから今がある
どれだけ腐った言葉でも
個と群と社会とに
「詩」という形で関わりたい
これからどうか なんとなく
それでもどうか いきてたく
今の今を抱きしめて
どうにか言葉を吐き出したい
どうにか言葉を吐き出したい

なあんて さ

そんな言葉を放ってみたい
 
 

投稿者

コメント

  1. これは力強い詩ですね。
    これからも、詩を放っていきたい(行きたい・生きたい)ですね♪☆^^

  2. @こしごえ

    今の現実というか、現状というか、それをしっかり認識しておかないと、いけないんじゃなかろうかと、最近読んだ本に触発されてみました。(でないと、出所不明の想いばかり。それはきっと自他的に申し訳ない)
    言い訳で申し訳ないのですが、こういった吐露をしてしまうのも、結局は甘ったれな自分を自覚します。
    コメントをいただけるのは、その人の優しさを感じる想いです。
    ありがとうございます。

  3. 通勤電車の中で鮮烈なパンチをいただきました。最後にユーモアを忘れないところはぺけねこさんらしいなと思いました。

  4. @たけだたもつ

    すみません、、、
    最後は、言い切れない自分というか、これって強がりだよなあ、とか、もちろん読み手の方のことも少し。指で弾いたような、一息つこうとするような。行動していない己をしっかり認めないとと。
    ありがとうございました。

  5. ラップに通じるようなリズム感に引き込まれてしまいました。

  6. @babel-k

    ありがとうございます。
    ラップに携わったことはないのですが、瞬間瞬間に想いと言葉を紡いでゆくその有り様には感嘆いたします。
    感動した物事からリズムを意識していると思うので、そこを掬っていただき感謝の念です。

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