駅前
午後の水泳の後のような
細く眩しい筆跡
液状のカーテンでは
不都合なことが多々あり
懸案となっていた模様替えの
おさらいをしておいた
燃えるごみの日の
温かな坂道の傾きを指でなぞり
落下しているみたい
放物線を描きながら
あなたは今、ひとつの
食事を終えた
駅前に行ったことがある、と
あなたは決まりごとのように
話し始める
駅前なのに駅の出てこない話
雪が降り続け
白い、とあなたが言うだけの話
その駅から
わたしは一人列車に乗る
雪のないところに行くつもりだった
本当は一緒に行きたい、と
疲れ果てて眠っているあなたに
語りかけるだけの話
コメント
三連の 好きです
こんにちは。
なんだかよくわからないうちに引き込まれていました。
いいなぁ、、
@AB(なかほど)
ABさん、コメントありがとうございます。ちょっと、詰め込みすぎてしまったかも。
@wc.
wc.さん、コメントありがとうございます。
なんか、踏ん張りきれない自分がいます。
美しすぎる比喩。一生覚えておきたいような比喩です
@花巻まりか
花巻まりかさん、コメントありがとうございます。
美しい、という言葉はなかなかいただけたいので、嬉しいです。