君は未来だった
ある日君は小鳥だった
名前を付けてあげると
嬉しそうに鳴きながら
私の行けない所へ去った
ある日君は悪魔だった
姦淫の悪魔だった
君の望みを叶えてあげると
地獄へ行きたいと言った
ある日君は母だった
俺に心を教えようとして
女であることさえも
認めようとしなかった
ある日君は恋だった
たいやきみたいな
ソフトクリームみたいな
クレープみたいな恋だった
ある日君は
僕の全てになった
遠い昔の出来事なのに
死ぬことも滅ぶこともない
ある日君は
俺になりたいと願った
ずっと一緒にいて欲しいと
俺はとても悲しんだ
俺はもうくたくただった
君という存在に
傲慢に
裏切りに
だから死ぬことを選んだ
君に残りの寿命をありたけ
預けてしまって
生きろと囁いた
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