あまやどり(手帳の断片より)
とおく
らいめい
また
いのちにもどる
そうきめた
+
よりそう
じしょたち
きょうは
ことばの
おそうしきのひ
+
しずかな
かみのね
おわらない
きみとの
ひきつぎ
+
ゆびさき
あさ
ささやく
しょくじの
におい
+
つくえの
うみに
ねむる
うすいひまく
になって
+
さわれない
きおく
みずとした
はるの
やくそく
+
てちょうの
けいせんに
ことり
よかった
みつかって
+
なまえだけの
そら
はんにち
ならない
がっき
+
ゆうくれ
ひとはかたち
さようなら
ずっと
さよなら
+
あまやどりの
おわり
いのちかしら
あの
にじも
コメント
こういうのって、嫌な言い方をすると誰でも書けると思うんですよ。ひらがなで表記して、断片的な単語で綴っていく。こんなふうにして書かれた「詩のようなもの」はいくらでも量産可能です。
だけど、誰でも書けるからこそ、一つひとつの言葉の選びかたがどれだけ研ぎ澄まされているか、どれだけ磨き抜かれているかが試される。この詩は前述したような量産型の「詩のようなもの」ではない。それはやはり、たもつさんの詩の力なんでしょうね。
揚力を持った言葉たち
しかもひらがなで
参考にさせていただきますね。
こんにちは。
だんだんと、すいこまれて。
みずとした
はるの
やくそく
とても好きです
僕の中で
ひとつふたつと感嘆符がついていきます。
@大覚アキラ
アキラさん、コメントありがとうございます。たしかに、量産可能で私の手帳はスケッチのようにこのようなもので溢れかえっています。その中から着想を得て詩に整えていくのですが、このままでも面白いかもと思い、スケッチではなく、このまま見せられるものを意識しました。研ぎ澄ます、そうですね、野球でいうと、針の穴をとおす、とでもいうのでしょうか、そのように。
@nonya
nonyaさん、コメントありがとうございます。揚力、良い言葉だと思いました。
私もいろいろなものを参考にしています。確か、谷川俊太郎先生も平仮名だけの詩を書いていたし、女流詩人さんなんかにもいらっしゃいますよね。この間、現代詩フォーラムで、3つの単語だけで、ひたすら詩を書いている方をお見かけしました。ぜんぜん関連のない3つの単語なのですが、なんか、世界観があって。
@wc.
wc.さん、コメントありがとうございます。詩は書くのも読むのも面白いですよね。感嘆符の毎日です。