空の通路

空の通路

空に通路を作っていたけれど
途中で嫌になってしまった
日焼けはするし
雲はまとわりつくし
鳥には突っつかれるし
お腹はすくし

早く帰って
君の手料理が食べたい
君の料理を美味しいと食べることなら
誰にも負けない自信がある
そう言うと
だったら後片付けくらいはして
と君はにらむ

そんな他愛もないやり取りが
懐かしく感じられるほど
長い長い時間が経っていた

投稿者

コメント

  1. 愛らしさが溢れています。

  2. @たちばなまこと
    たちばなまことさん、コメントありがとうございます。最近、ネットで夫婦の意識のズレみたいな漫画をよく見ます。
    まさか、奥さんの料理を美味しいと言って食べるだけが夫と仕事、なんて思ってないでしょうね、そんな感じのセリフが刺さった…

  3. 読み終えた後、胸が温かいものでいっぱいになって、とても幸せだったんだと感じられました。
    あまりにもそばにいて気づけなかった、大切なことに気付くことができる素敵な詩ですね。

  4. @ザイチ
    ザイチさん、コメントありがとうございます。
    今の日常を、懐かしく、愛おしく感じられる日がくるのかもしれませんね。そうなったら、なんだかもう生きていけない気がします。

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