一つの線が 緩やかな楕円だ

寒い朝に火が登って
一つのカップラーメンを分けた
昨日の残りのご飯も

小さい小さい庭に
紫色の花が咲く

おいしいね

今日は自転車に乗ろう
昨日は少し体調が悪かった
東に向かって
風が運ばれていく

なにを心配しているのかわからない
お前に心配事なんてない

なにが欲しいのかわからない
そんなものいらない

歌を唄って
冷たいコンクリに火が滲む

スープを一緒に飲む
行き渡った太陽が話しかける

公園に行ってフェンスをこえる
布団を引き直して
空気を入れ替える
階段の埃が
昨日に吸い込まれていく
むだがあっていい
スープの香りがする
ふうふうした
むだなんて存在しない
お前自身がどう思うかだ
離れた群れに幸運が訪れる
別れた光に温かみが加わる
罪に布を被せない
罪に布は被せない

投稿者

東京都

コメント

  1. 寝起きの朝日を浴びているような。
    ぽやぽやと皮膚を伝ってくるあたたかさを思い浮べました。

  2. 我々に少なくあるものは、正しさではなくて、手に触れて来るものの、感じられる正確さ、なのだと思います、それはある種の危険をともなっているようでもあります、しかし、生きているのは、そうしたものであり、つらさもかなしみも、濃縮できない、今の感覚なのです。

  3. @ぺけねこ
    ぺけねこさん
    ありがとうございます
    暖かさは、意識しました

  4. 作者の、生活、日常がじんわりと伝わってきました。何を大切に思うのか、何をいとおしく感じるのか。そのための「むだ」は、実は大切なものなのだなあ…。

  5. @坂本達雄
    坂本さん
    ありがとうございます

    その通りだと思います
    全て、近くにあって自分の中にあって、自分の中でどうしているか?もうしていくか!そして、どう感じとっていくか

    ポジティブなものもネガティブなものも危険さも温かみも

  6. @長谷川 忍
    長谷川さん
    ありがとうございます、いつも
    ムダは探さなくて良いのかもしれません
    毎日仕事で効率ばかり考えているとたまにお客さんが効率ではなく心だと教えてくれます

  7. ささやかな日常の有り難さと無為の時間さえムダなものは無いな…と感じました。

  8. @渡 ひろこ
    ありがとうございます
    全てに無駄が無いはずです
    ただ心が決めているだけで

  9. 優しさと日々の有り難しさ、繊細な心が滲むような感じがしました。とても良い作品ですね。

  10. @レタス
    レタスさん
    ありがとうございます!
    静寂な心が冬の冷たさに流れていきます

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