黄昏

黄昏

ゆっくりと陽が傾き始めた。

冬の穏やかな夕暮れ。

小春日和の日溜まり。

黄昏色に染まった路面に

緩やかに黒い影が伸びていく。

それだけで、もういいじゃないか。

些細な胸の棘なんて。

俯いてるうちに

もう夕陽に融けてしまった、よ…。

投稿者

埼玉県

コメント

  1. それだけで、もういいじゃないか。

    このフレーズ、いいですね。美しい夕陽を目の当たりにすると、本当に、もういいじゃないか、という心持ちになります。…ゆっくり夕陽を眺めます。

  2. @長谷川 忍さん。
    コメントありがとうございます。
    綺麗な夕景や壮大な自然などを眼の前にすると、些細な悩みは取るに足らないように思わせてくれますね。
    それだけで、もう、いいじゃないかと…。

  3. 胸の棘が溶けていく、その瞬間って愛おしいですね、あんなに自分を苦しめていた棘でさえも愛おしい。
    時の流れは残酷で、そして何よりも優しい。許せなかったことが許せるようになったり。取り止めのない話ですいません。

  4. @たけだたもつさん。
    コメントありがとうございます。
    時の流れは胸の棘や許せなかった怒りさえも、ゆっくりほどいて溶かしてくれますね。
    時間の砂が積もるほど、少しずつ度量を広げて、大人にさせてくれるような気がします。

  5. コメント失礼いたします。
    黄昏に救われた日を思い出しました。辛く苦しく惨めでどうしようもなくて。そのときふとビルの谷間から夕暮れがあらわれて。瞬間、心洗われたような。
    「きれい」
    言葉にしてしまうと、陳腐な、と思考が口出しするのですが、その実感や体験は消すことはできません。
    そのままを、そのままに。
    それを忘れても気づけなくなっても、また出会えるから、とそんなこんなが浮かびました。
    ありがとうございます。

  6. @ぺけねこさん。
    コメントありがとうございます。
    どんなに辛くとも自然の営みは変わらず、太陽は綺麗な黄昏を見せてくれますね。
    日は沈みまた昇る。明日があるという大きな宇宙の法則に、人の心は救われているのだと思います。

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