女の顔

玉ねぎを薄切りにする
辛さと
人参を薄くそぐ
暖かい朱色と
さやえんどうを茹でて塩をかける
平和さに

じぶんの顔をみたいと希う

鍋に湯がたぎる
湯気の中に差し出す顔は
武装した前向きの顔じゃなくて

冷えた心の
次第次第ほどけていく
一人きりの
頬笑み

ささやかなスープを作る余裕に
なべの中へ溶け出す

今の わたしの顔を想像してみる時、

それはいつも
頼りなげに浮かぶ影の様な不安が消えた
私の見知らぬ
童女かもしれない
と思うのだ

投稿者

滋賀県

コメント

  1. はじめまして。
    私は失語症なので。
    話が分からない。文章がわからない・・・
    ここが一番いいです。
    『武装』&『童女』うまいです。
    すごく良かったです。
    ありがとうございます。

  2. @北杜アトム
         様へ

     はじめまして。この度は、わたくしの作品をお読みいただきまして、
    どうもありがとうございます!m(_ _)m ご感想のコメントを、お寄せ
    くださいまして大変嬉しいです。感謝致します。
     今後とも、こちらで北杜アトム様が、心寛がれて愉しみながら作品を
    公開くださいます事、心より願っております。^ ^
     どうぞ、これからもよろしくお願い致します。⭐︎ゞ

  3. @リリー
    情景描写がとても良くて、最終の方で上手く締めていますね。

  4. @レタス
       様へ

     お読みいただきまして、どうもありがとうございます!m(_ _)m
     コメントをくださり褒めていただいて、とても嬉しく思います。╰(*´︶`*)╯♡
     これからも、どうぞよろしくお願い致します。

  5. @リリー
    こちらこそよろしくお願い致します。此処ではリリーさんの詩を
    沢山拝読出来るので楽しみにしております。ゆっくりと味わいながら読んで参ります。

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