階段屋

階段屋

子供の頃の夢がかなって
階段屋になった
便利な階段や
綺麗な階段をたくさん作って
みんなに感謝された
それなのに利用する人たちは
とても辛そうだった
階段たちに理由を聞いても
わからない、と言う
階段を連れて
郊外のショッピングセンターに
出かけることがある
階段はその度に
エスカレーターに乗りたがった
そしていつも
このままどこまでも行けそうだね
と、無邪気に笑う

投稿者

コメント

  1. 階段がエスカレーター乗ってる姿!
    写真も良いですねー。

  2. たもつさんの詩には、いつもふしぎなさびしさがある。「寂しさ」でも「淋しさ」でもなく、「さびしさ」としか言いようのない柔らかな孤独感のような。

  3. @あぶくも
    あぶくもさん、コメントありがとうございます。写真、褒めていただいて嬉しいな。
    まだまだ下手くそですが、写真が撮れたらまた画詩に挑戦してみようと思います。

  4. @大覚アキラ
    大覚アキラさん、コメントありがとうございます。平仮名の「さびしさ」。なんか、めちゃめちゃ嬉しいんですけど。新しい玩具を買ってもらった子供みたいにずっとコロコロと転がして遊んでいました。

  5. @たけだたもつ
    階段屋って本当にあるのですね。鳶職が作ると思っていました。
    画像が詩と相まって素敵です。

  6. @レタス
    レタスさん、コメントありがとうございます。
    レタスさんがおっしゃられるとおり、階段を専門に作る会社があるようです。ただ、
    施主にこだわりがあって特別に注文しなければ施工主が手配した鳶さんが作るのかな、と思います。
    よく聞く笑い話ですが、例えば立派な建物が建ったとしたら、この建物は俺が作った、という人が何人も出てくる。
    施主、施工主、その社長、部長。課長、係長、担当者、設計者、実際に工事をした
    人、その工事を下支えした人、下請けした会社、以下、同様にその社長、部長…
    そのように考えるとを階段を含め、建物を建てるということには、何だかファンタジー要素があるような気がします。
    そこまで考えて書いた詩ではありませんが、レタスさんのコメントで思いが巡りました。

  7. @たけだたもつ
    たけだたもつさん、物づくりにはストーリーがあるものですね。
    私もプラント関係の仕事をしていたので、納得です。

  8. 階段がエスカレーターに乗りたがるって、すごく奇抜で心くすぐられる展開ですね。「階段屋」という職業も、童話の主人公になりうる魅力があふれています。こういった階段を遠目から見るのと、実際に昇るとなると全く印象が違うという、夢と現実感もすばらしかったです。

  9. @ザイチ
    ザイチさん、コメントありがとうございます。さすがに写真にあるような階段がエスカレーターに乗ったら、建物も壊れちゃいますよね 笑。
    かつての夢が現実になって、そのことによって破れてしまったことがあり。けれど、その先にまた別な夢がある、ザイチさんのコメントを読んでそんな気がしてきましまた。

コメントするためには、 ログイン してください。