舞踏する言葉

舞踏する言葉

アキレス腱を切るような
激しい舞踏の始まる時である
もうすでに全身には震えが来ている
一国の主が、城のような言葉に籠城する
ガバナンスは盾のような擁壁である
君たちは全員が傭兵である
しかるのちに、堅い門は押し開かれて
乾いた女のくちびるのような
タイタンの豊穣が泥だらけの軍靴で進軍するのだ
ピカデリーの狼煙が寒空に爆笑するからには
本番はなんびとたりとも、あなぐらへとすすめ
しわがれた、ヒクソンのダイアローグであれ
写楽のピストルが火を噴くのであろう
なんびとも、古代のアナグラムを干し草に隠すだろうし
ゆるくしめた帯の端は、とろけたバターであり
言葉の舞踏は観月の夜である
ニジマスのふくらはぎがやや硬軟のにぎわいと
立てた爪、こぼれる氷河
南海電鉄、つるがおか、下草のもえだすときに
姫路の城下のアイスクリームを
おんでろでろと、かきまわす
この言葉はひらめのように
海底たららと、オーデルソーと
たまゆらのコントラバスの小頭症なり
君の愛した舞踏の一座は
白金とダイナソーは前座であります
みめうるわしき太郎冠者
雅楽の幻樂、潮はひきゆくしゃれこうべなりと
七蔵、八蔵、十倉、立ちます
米俵をかついで舞踏する
これはその言葉の愛飲するところ
かなりのサイケデリックです
だからなのかな
月はほんのぼた雪です。

投稿者

岡山県

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