無題2

大切なものは私の手の中にある
どこにでもあるような、けれど、私にとっては特別な宝物
でも、大切なものが増えていくと、どうすればいいの
すべてを持つにはこの手は小さすぎるから
落とさないように、離さないように、しっかりと握りしめる
それでもすべてを支えるにはこの手は小さすぎるから
ひとつ、またひとつと、この手から零れ落ちてしまう
でも、拾い上げることすらできない
すでにこの手はいっぱいだから
なくなってしまう。失ってしまう
それは、私の一部が欠けてしまうこと
耐えることのできない痛みを覚えること
二度と戻らない宝物の代わりに、決して消えることのない痛みが私の心の中にある

投稿者

香川県

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