身体の内側から溢れる
記憶にならない放物線
密やかな気の声を聴く
闇の帳のすべてに届く
色彩を拒否したくなる
滑らかな耳鳴りがする
声の元を想像してみる
もしくは漣の上に乗る
時間は静謐な裏切りだ
脳裡そのものに落ちる
漣に映った人影は誰だ
闇をなぞる空気の震え
形にすらならない韻律
身体の内側から溢れる
私でない遥かな叫び声

投稿者

東京都

コメント

  1. 自分の身から出た言葉がもし自分のものでないとしたら、その混乱と恐怖はひどいものだろう。
    この整然とした字並び(すごい!)が静かな焦燥と否定したい時間経過のようなものを際立たせます。
    漣に映った顔はやはり揺れてぼやけてにじんで醜く見えるんでしょう。誰だっ知らないっあれは僕じゃない

  2. 王殺しさん
    身体の内側から溢れてくる、自分でないものの「声」に対しての、焦燥感かもしれません。その声に自分が吞み込まれていく…。以前から、そういう感覚が私の底のほうにありました。

  3. 10文字15行の整然とした形が視覚的に迫る。『時間は静謐な裏切りだ』に囚われて考え込んでしまった。身体の内側からは確かに色んな声が聞こえてきますよね。それが自分のものなのか、自分以外のものなのか、果たして…

  4. あぶくもさん
    時間は、正確なようでいて、あいまいです。あいまいなようでいて、挑発する。人は、自身であり、時に他者でもある。自我の部分を誤ると、怖いです…。

  5. 日常と異なる次元の声と、時間というものの本質を考えたくなりました。このようなスタイルの作風もあるのですね。  

  6. 服部さん
    時々、定型の詩を書きます。型に言葉を詰め込んでいくことで、ある種の緊張感が生まれるように思います。服部さんが書いてくださったように、日常と異なる次元の「声」を表現したかったのですね。

  7. 読んでいて意識が飛びそうです(やばいです^^;)。この詩にそうさせる力があるのでしょう。
    何というか、この詩を読んで、宇宙の魂が思い浮かびました。すごいと感じます。

  8. こしごえさん
    時々、型の中に言葉を押し込んで、ぎゅっと凝縮させた詩を書きます。出来はともかく、ちょっとした快感?があります。私にとっては、実験的な作品といえるかもしれません。

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