子椅子プレゼンツ

子椅子プレゼンツ

トースターの隙間に
ちょん、と栄える
ほしのつぶて

北欧風の小箱に
かくれてひっそりたたずんで

いつもの形なら
きっときづけない
ここよこっちよと
そっと口遊む

ずっと体育座りしていた
おもいからっぽ
しろくろつけたくない
そんなおもいで
しろくろのそいつは
ちょん、と伺う
よんほんあし

捨てられず手放せず
冷蔵庫の片隅かたむけられていた
戸棚のおじゃまむし番長

腰かけるまでの道程に
はじめての出逢いのような
そんな気恥ずかしさにふれるような

だいたいおおよそ26センチ分の高低さ
みなれた北欧風の壁紙も一新させる
真新しさ
どこ吹くともわからない襖に
やっぱり26センチ分の風が吹いて
季節の壊れてしまったからだを
よそみしながらもなでてゆく
 やわらか おなか
 ささえる おしり
 ざらざら おあし
 きらきら おっぽ
あたまを肌にあずけると
ちょん、とあまつぶのにおいがした

  めじめじしててごめんね
  や、や、頼ってくれてなんぼですからん

もう、微笑んでいる
 
 

投稿者

コメント

  1. ぺけねこさんのセンスは癖になります。
    めっちゃいいですね。

  2. 拝読させていただきまして、私も短いコメントを失礼致します。
    ぺけねこ様の魅力たっぷりな作品だなぁ…と、感じました。
    リズムとセンスが光ってて素敵です!^ ^

  3. @たちばなまこと

    たちばなまことさん、いつも癖っ毛に悩まされていて帽子でごまかす毎日かもしれません(市販のなのですが、ちょっと改造(破壊)させてもらいました)
    このところ暑くなってきたので扇子がほしいところです…
    戯言すみません。

  4. @リリー

    リリーさん、おそろしいコメントをどうもです。言葉とは難しいものだなってつくづくおもう気がします。やっぱり己の感覚を信じてあげられたらという感じかもです。

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