065

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あなたは
空の下に
鳥籠を置いた

わたしは
空の下の
鳥籠で生きた

雨 日差し
霙 木枯らし
遮るものが何も無い
鉄格子の中

それでも
心地好い風が
吹き抜ける日もあった

ある日
あなたはいなくなって
空の下の
鳥籠の扉は開かれた

わたしは
忘れかけていた
自分の翼を
大きく広げてみたが

飛べなかった

空を知りすぎたわたしは
飛べなかったが

悲しくはなかった

わたしは
空の下の
鳥籠でこれからも生きる

自由なんて
憧れるだけでいい

投稿者

東京都

コメント

  1. 写真と、詩が、上手く絡んでいますね。
    …鳥籠。
    自由なんて
    憧れるだけでいい
    このフレーズに惹かれました。
    たしかに、
    だから憧れなのかな。

  2. @長谷川 忍 さん
    >コメントありがとうございます
    写真は葛西臨海水族園の入口ホールです。
    この場所は遠目に見ても鳥籠のようでした。
    「自由」についてはいろいろと書いてきましたが
    最近はなんだか負け惜しみのような気もしています。
    まあ、ここまでなんとか生きてこれたのは
    憧れるだけにしたお陰なんですけどね(笑)

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