生き方試験
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あたしは 言葉に飢えている
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期待は失望を連れてくる 希望は絶望を孕んでいる
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右のものを左にしたって
縦のものを横にしたって
上手く行かない時は上手く行かない
そういうふうに出来てるんだ
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他人を大事にするにはまず自分からなんて
壊すことしか教わっていないのに
失くすことしか憶えてこなかったのに
一体どうすればいいと云うの
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辛いのは 悲しいのはあんただけじゃないなんて云われて
それでどう納得すればいいっていうんだ
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竹を割ったような性格というが
人間を真っ二つにすら割ることなんて出来ないのに
その根拠はどこから来るのだろうか
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辛いと思えるうちはまだマシなのよ
なんとかしたいという気持ちがあるから
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いつか終わる
そのいつかが例えば明日だと云われたら
もっと切実な今日を送れるだろうか
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誰かが死んでもいいよって云ってくれたら
ボクは死ぬことができるだろうか
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もどかしいという言葉の意味をしみじみ噛みしめる夜
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怖い怖い 人間がなにより怖い
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雨音に耳を傾けて
嗚呼なんていい気持ちだろう
このまま弱り切ったこの心を叩きのめしてはくれないか
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すべてを諦めたと云いながら
未練たらしくいつまでも
生きることをやめられないでいるのです
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眠れない夜
誰かの声が聴きたくて
ダイヤルをプッシュする117
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幸福なんて
喩えばマッチ売りの少女が視た幻影のようなものなのよ
手を伸ばした途端に跡形もなく消えてしまう
あとに残るは無残な燃えカスと凍え切った躰
誰に知られることもなく 雪が静かに降り積もる
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あなたにとっての本当と
あたしにとっての本当は違うんだと
今更ながら知った夜
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気にしてないってフリするのも キツイもんなんだぜ
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あの時あなたに いつまでも同じ場所で立ち止まらないでって云ったけど
いつまでも立ち止まったままなのはあたしの方でした
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変われないんじゃなくて
変わろうとしないから
いつまで経っても同じ処から動けないんだ
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お酒に酔って 前後不覚になって あなたにキスしたい
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サヨナラよりも酷い言葉だった
終わりはいつも決まって
こんな味気ない忌々しい気持ちにさせられる
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あたしには帰るべき故郷がない
あたしが帰れる場所は自分自身の中だけなのだ
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悲しみってやつはどうしてこんなにも
塩っ辛くて 後味が悪い味がするのだろう
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あたしは孤独と生きていく
淋しさなんてとうに忘れてしまったわ
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選ぶという選択
しかし選ばないということもまた
ひとつの選択に他ならない
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何をしてもわざとらしく見える人というものはいるものね
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新しい服と靴を買った まだ当分は生きそうだ
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優しさが余計すぎる人がいる
彼らは一様にあなたのためだなんていうけれど
こちらから云わせてもらえば
そうしている自分に酔ってるだけだろって
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遠くへ行きたいってずっと思ってた
どこへ?って聞かれた
答えられなかった
ただここじゃないどこかへ行きたいと
生きたいと思っていた
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この世界が終わりを迎えても
そこからまた花は芽を出すだろう
何もない荒野の果てでただ一輪
凛として風に揺れながら
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生きることにもし試験があるとすれば
きっとボクは落第するに違いない
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