旅路

盆を過ぎ
小さくなったら
喉仏 手のひらに
ください わたしの
丸いどんぐり 土の中
水遣り 雨の星降る

防砂林の松林 首元風そよぐ
一里はあろうか 乱反射 渚の
半世紀からなる記憶 恋をした

洗われる 洗われる
丸くなって 綺麗になって
また小さくなって
やがてなくなる
そしてまた
大きくなって あまねく宿る

投稿者

千葉県

コメント

  1. 毎年お盆に親父の墓参りに行くのが面倒臭くて、行かないと必ず家の中で何か奇妙なことが起こります。急に水道が流れるとか、置いてたはずのものがなくなってたり。ああ、なんか催促されてんだなあとか思いながら、結局墓参りは面倒なので行きません(笑)どうでもいいこと書いちゃったけど、自分が死んでもあまねく宿るなら、それもいいかなあと思いました。

  2. あぶくもさんの旧Twitter上で拝見した夏の旅(帰省?)の総括なのでしょうか…僕は帰省の際には故郷が変わってしまった感と故郷は変わらない感との相反するものに混乱していましたねー海も山も木々も神社も変わらないとこは変わらないで…でもよく見てみると何か変わっておるのだよねー懐かしい人々、会いたくもない人々、ひっくるめての故郷だねー

  3. 言葉を削る、多くを語らないことで読み手の想像が膨らみ、詩情が生まれるのですよね。生命、記憶、流転の旅路。

  4. @トノモトショウ
    さん、コメントありがとうございます。
    そんなこと起こるんですね〜、すごい。宗教に関してあまり信心深くないので、あまねく宿るくらいがちょうど良いなと。

  5. @三明十種
    さん、コメントありがとうございます。
    故郷は詩境にしかないと言ってみたり、どうしようもないリアルがないまぜになっていたりと、実におかしなもんですね。

  6. @たかぼ
    さん、コメントありがとうございます。
    生命、記憶、流転の旅路。というタイトルでも良かったなー、なんて。
    いつも言い過ぎだから、削るくらいがちょうど良いのかなーと。

  7. 生前に行いがいいと、焼かれて骨になったとき
    喉仏がきれいな形で残る、というような話を聞いたことがあります
    本当かどうかは判りませんが^^;

    巡る命に対する視線の優しさ、慈しみのようなものを感じました

  8. @雨音陽炎
    さん、コメントありがとうございます。
    喉仏ぐらいは綺麗に残りたいなー(^^)

  9. 輪廻転生を、想ってみました。…こんなふうに小さくなって、やがて命はめぐるのかもしれませんね。

  10. @長谷川 忍
    さん、コメントありがとうございます。
    ホントそうですね。大いなるところから、それぞれの存在に小さく分かれて、また大いなるところに戻って…を繰り返すんですね。心地よく小さくなって行きたいです。

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