水の色
早朝の上野不忍池を
ゆっくり歩く。
水の色が
微妙に異なる。
先週、灯籠流しがあり
夜の池を歩いた
風がなく
灯籠がちいさく
ちょこんと
流れていた。
夜の水にも
色がある
宵の水にも。
その余韻を脳裡にかすめつつ
朝の色をたしかめる
少し不安になる。
水際を
鷺が静かに舞う
夏には珍しい
鱗雲が広がっていた。
水に色はないのに
その時々の状況で
色を変える
心を映していく。
私は、今どこにいるのだろう
色の先を探った。
早朝の上野不忍池を
ゆっくり歩く。
水の色が
微妙に異なる。
先週、灯籠流しがあり
夜の池を歩いた
風がなく
灯籠がちいさく
ちょこんと
流れていた。
夜の水にも
色がある
宵の水にも。
その余韻を脳裡にかすめつつ
朝の色をたしかめる
少し不安になる。
水際を
鷺が静かに舞う
夏には珍しい
鱗雲が広がっていた。
水に色はないのに
その時々の状況で
色を変える
心を映していく。
私は、今どこにいるのだろう
色の先を探った。
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コメント
「少し不安になる」
とストレートに表現されるこの詩にある種の安心感を覚えます。それに呼応するような最終連、共感と共に私も色の先を探りたいと思います。
@あぶくも
あぶくもさん、池の色は、微妙に変わります。不思議ですね。水の色に、自らの生き方を重ねてみたところがあります。
まるで一緒に歩いているような気がしました。水面に魅入る感覚がします。僕はふれようと試みるのですが、ふるえて波が立ってぼやけてしまいます…
でもそこに、なにかはわからないけれど、なにかを探しているような、そんなイメージと共に、少しほっとするような、不思議な感じです。
@ぺけねこ
ぺけねこさん、散歩感覚を味わってもらえたなら嬉しいです。そうなんです、水面に魅入るような感じでした。見えないものを探っているところがありました。水には、色はないのに、外界のものを如実に映し出します。不思議ですね。