記念

古い糸の跡を辿って
何もない風の中を
垂線
あなたから真下へ
昼間の備蓄倉庫
その物陰で
生まれては
消えていく
雲の断片
あなたは記念になるものなど
何も欲しがらない
いつも
きれいな口をしていた
わたしたちの戦後など
もう誰にも届かない

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