1977 夏

夏風に吹かれたA
静かな風が唇なぞり
忘れさせた
こんな季節に暑さ増し
手を振るAに風を送る
湿った手のひら
誰かが忘れたトンネルへ
送るA

悲しみを追いかけるひぐらしへ
夏に手を引かれた
誰かが忘れたカゲロウ
夏のせいにして追いかけた
排気ガスも見えなくなるほどに

冷たい風が首なぞり
忘れさせた
こんな季節に震える
手を振る君に熱を送る
乾いたてのひら
あなたも忘れた草道へ
送る君

こんな季節に震えるひぐらしへ
心を惹かれた

投稿者

コメント

  1. 1977年。…高校生でした。その頃のことを思い出しながら読んでみました。ひぐらしの描写が効いていますね。遠い思い出、記憶。

  2. ひぐらしの歌声が響く静けさなどが、うまく表されている詩だと感じます。
    ひぐらしは、私、虫の音の中で一番好きなので、すてきな詩だと思いまして。

  3. @こしごえ
    ありがとうございます

  4. @長谷川 忍
    私も今は高校生ですが
    いつか自分の記憶を振り返るのかな?と思い作ってみました。

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