透明の人
夏の終わりの百日紅
八重に咲いてる昼下がり
嗚呼のどけき かな
競い合う様に啼くツクツクボウシ
見えぬ君追う影法師
まだ小さき かな
愛してやまぬのは
波(に)船出(し)灯台へ
凍(つく)地下(の)石灰工場
息(をひそめる)ある子供
破滅者(のための)激情(の物語)
推敲(を経て)消去
僕の知らない世界を
静かに見つめる
あわいの人
蒼くて澄んだ
透明の人
夏の終わりの百日紅
八重に咲いてる昼下がり
嗚呼のどけき かな
競い合う様に啼くツクツクボウシ
見えぬ君追う影法師
まだ小さき かな
愛してやまぬのは
波(に)船出(し)灯台へ
凍(つく)地下(の)石灰工場
息(をひそめる)ある子供
破滅者(のための)激情(の物語)
推敲(を経て)消去
僕の知らない世界を
静かに見つめる
あわいの人
蒼くて澄んだ
透明の人
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コメント
うちの庭にも百日紅ありますよー八重ではなくかなり汚れたピンク色w石灰工場とか…そそる単語ですよー人それぞれに透明の人って存在しているのよねー僕にとっては誰になるのだろうか?そういう淡い存在をはっきりさせようと詩を書いてるのかもしれませんねーそういえば今日はツクツクボウシ鳴いてませんねー
@三明十種
さん、ありがとうございます。
「人それぞれに透明の人が存在する」とはホントその通りですね。お会いしたことのない人でも何だか印象深い人というのは、自分の中で持て余してしまうので詩になっておいてもらうのが丁度良いのかなと思いまして。そう考えれば私にとってこのぽえ会の人たちもみんな透明の人かも知れません。
あまり深く考えなくても良いのかどうかわかりませんが、難しい作品でした。四連目だけが浮いているので、おそらくこの部分は透明な人が書いたのだろうかと。見えない君(透明な人)を追う影法師は作者自身で、まだ小さきかな、と自身を謙遜している、とか。
@たかぼ
さん、ありがとうございます。
四連目、浮いてるでしょ、この強烈な違和感は、透明の人にだけがわかるギミックを入れてみました。なので、あながちたかぼさんの推察はいつもながら外れてもいないのです。
1連、2連、3連、4連と さまざまなリズムというか、調べが効いていると感じます。
で、最終の5連で決めているところが、さすがです。
僕の知らない世界を
静かに見つめる
あわいの人
蒼くて澄んだ
透明の人
この最終連の詩のことばは、一行 一行 どれも好きです。それを一つの連として機能させているところが、とてもすてき。
(あぶくもさん、お久しぶりです。また、やってきました。これからも、お互いのペース・思いなどで交流していけたら幸いです。よろしくお願いします。^^)
@こしごえ
さん、ありがとうございます。
おかえりなさい!
またゆっくり行きましょうね〜
4連目のカッコの部分が、不思議なリズムを醸していますね。透明な人とも関わってきます。意味を捉えるというより、言葉を味わうように読んでみました。
@長谷川 忍
さん、ありがとうございます。
四連目は透明の人のための連ですね。
おっしゃるような読み方をして頂けて嬉しいです。