北の夕暮れ

北の大地にぼんやりと日が眠りゆく

子どもたちが笑い声を置いて散ってゆく
僕は無性に寂しくなる
なんだかひとりぼっちになった気分だ

木々の影がじんわりと地に溶けてゆく

チャイムの音がこだまする
僕は金木犀の香りを空想する
ふるさとみたいな匂いだろうか

すすきが揺れ、秋の声が頬を撫でる

僕は昨日の君に別れを告げる

遠くの烏が静寂を破る

ひとつの赤とんぼが肩にとまる

僕もいっしょに赤くなる

投稿者

北海道

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