北の夕暮れ

北の大地にぼんやりと日が眠りゆく

子どもたちが笑い声を置いて散ってゆく
僕は無性に寂しくなる
なんだかひとりぼっちになった気分だ

木々の影がじんわりと地に溶けてゆく

チャイムの音がこだまする
僕は金木犀の香りを空想する
ふるさとみたいな匂いだろうか

すすきが揺れ、秋の声が頬を撫でる

僕は昨日の君に別れを告げる

遠くの烏が静寂を破る

ひとつの赤とんぼが肩にとまる

僕もいっしょに赤くなる

投稿者

北海道

コメント

  1. 寂しさなどが情緒豊かに織りなされている詩ですね。

    私も赤とんぼに とまられたことあります。ふふ。^^

    僕もいっしょに赤くなる

    の終わり方にも詩の質感の跳躍があって すてき。

  2. @こしごえ様
    コメントありがとうございます!
    『赤とんぼが肩にとまる』という文章は、
    主人公が生き物に好かれる優しい人柄であることをイメージし作成しました。
    こしごえ様もきっと、赤とんぼに伝わるぐらいお優しい方なんでしょうね!

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