毎おさ
よくない噂と謂ふのは
ことごとく各教室を廻り巡つて
砂糖まぶれになつてから
ようやく捨てられる
で、また同じやうなよくない噂が
廻り巡つて学生服の下を通過し
その日の終礼を待たずして
沈静化する場合もある
何年何組のだれそれは
サセ子だとか経験済だとか
まわされただとかやくざだとか
サセ子だとか登校拒否だとか
にんしんしただとかばかだとか
───毎度おさわがせします×3
そうして《不特定の》あなたは
団地の自室に戻ると
スカアトをたくし上げて
自身の《小宇宙》と交信し始める
よくない噂と謂ふのは
夏休み明け初日に拡散してきて
あることないこと、いること
ないことあること、しぬること
前の席の女子の透けた下着の線に
始業のチヤイムが撥ねる
コメント
私は中高一貫の男子校だったので共学の醍醐味というのを知らずに育ってしまいました。結構スリリングなものなのだろうなと想像逞しくしてしまいます。小学校の共学ですらスリリングな部分はありました故。
「毎おさ」のコミカルな勃起音が可愛らしくて好きだなぁ。小中高ずっと共学でしたが、女子たちが先に成長してゆく姿は心にも身体にも記憶されている気がしますね。