明朝のスノードーム11
訳のわからないまま羅列された英単語も君の声で再生すれば覚えられそうな気がした。覚えられない公式も手が進まない問題もアイスクリームのように本当はやさしく溶かしたいのに。どうしようもなさを連れ添って今日も今日とて劣等生。誰も知らないような解法を私が考え出したら見てくれるかな。
まだ今日を終わらせることができない。
「ボールペンの芯を替えるの、医療行為みたいで好きだよ」
って君が放課後に言うから。
どうしたって終わりがある青春に、どうしたって私たちだけの青春に、誰も踏み入れさせないわ。チュッパチャップスを咥えたまま現代文をするような夜に私は君をぼろぼろとなくしていくのかもしれない。
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