月夜
アスファルトを突き破る真紅のビビアン
妖しく艶やかに毳毳しく
ひっそりと一輪で咲く
群れることなく静謐な佇まいで
夜は穏やかにあなたを包む
あなたの心には重力があって
放っておくと沈んでいく
浮力は純度と比例する
庭先の水路は黄金虫を誘なう
月の水面をもがきながら
塀にへばりついた蝸牛の殻に
猿のようにぶらさがる
そのままズルズルと
暗い壁を蔦っていく
殻から少し出ている羽根が
薄く透けて煌めく
壁には何も無い
遠くの音を聞け
ただひたすらに
詩はあなたを覚醒させる
コメント
湧いてくるくるimageをパタパタパタと構築していく感じなのかなー塗り重ねられた油絵の月夜に各々のメタファーが散りばめられてるねー
即興で作ってないので、少し違うかな…
「夜のカフェテラス」みたいな油絵かな…