切通しの道 (⑤)
政治的に今までになかったことが起こる
そしてSNSと言うものが、秋の風景を形づくる
とてもシンプルに言葉でつながると言い、そのまま
行為と行動の不可思議な闇におぼれるわたしとあなた
スコップを持って、それをかついで
つるはしを振り上げて、そして大地を掘る
あちらこちらに大穴を開けて、すなわち
精神の深い場所でトリコロールの赤土に血をしたたらせ
粘土であるこの肉体のほどほどに堅く、ほどほどに歪んでいく
そののちに、空から降って来るアーモンドアイ
牛乳が凝固して、黒豆がはじける
キンセンカが銀貨のような悪態をつく
親切な彼の言葉で県政が勇敢な花壇を建設するのである
それはパンジーとビオラとテキスタイルで構成される
自身の喉から誕生するべきは、ホルモー
網で焼かれて精神が鍛えられて、ホルモー
モヤシが焼かれて、バラモン教徒が拝火教を知る
その運命的出火原因を闇から闇へと隠し続ける
彼等は以前からこの古池にカワズのように棲息する
トラビシャン、それはカワズの飛び込む音楽
そうして君と僕の愛の交わりであろう
素知らぬふりで、火口から飛行機に乗って飛び立つ瞬間
やんぬるかな、食塩水の温水プールで
心身を聖職者とする時には、塩分は結晶する
塩の香りで君の胴体に、みすじの爪痕を残したい
イザヤと言うものがここに来り、遠眼鏡で未来を語る
サンシュユの花が咲きつつあるこの庭園の
君はもうしばらくは、雪の化粧で
歩きたまえ
切通しの明確性が
頭上の飛行船を描くまでは。
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