夏草

する、音
しないわたしは
縁に腰かけて
何もない河川のように
留まるのだ、と思った
翌日のこと
長年飼っていた電柱が
遠くに行ったまま
帰ってこない
と相談された
残さず食べなさい
昔に言われた気がするけれど
何を食べてきたのか
記録もつけ忘れたまま
そのようにして
生きることすべて
夏草の続き

投稿者

コメント

  1. 電柱収集家・電柱愛好家・電柱飼い主の僕にとっては嬉しいかぎりですねーこれを加味せずともこれは琴線にふれまくりな詩ですねーひと単語一行ていねいに扱われていていいですよねーなんてゆーかなー変に奇を狙ってない自然とこうなりましたよー感がしてねー現代詩ってなんなんだろねーなんて!

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