依存症に於けるシ的考察
《考察Ⅰ:露命》
肝臓、指の腹、日輪も浮腫む
度數だけは高めの安酒を
爛れた喉に灌ぎ入れると
痛熱、心地好く降りてきて
かさついた胃ノ壁に沁み渡ル
胃ノ底、弱火、 灯ル。
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《考察Ⅱ:性命》
其れは合法で安価な薬物なので
私のやうな出自や性根じや
際限なく溺れルは必然極必然
緩慢に自滅をひたすら待つと謂ふ
きのとほくなるやうなきのふれかた
人非人、人心、腐ル。
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《考察Ⅲ:召命》
あゝ、ヱチルセンチメンタルdry
あゝ、ノマントイキテハイルday
就職シたり結婚シたり失職シたり
話シシたり詩を作つたり愛シたり
恨んだり嘆いたり嗤われたりシて
進行性、不治、覚ル。
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《結論:宿命》
信仰とか意志とか概念とか伝統とか
回復とか友愛とか共生とか奇跡とか
熱病はとうに過ぎ去り
彫り深いカトリツク達は青い森の奥へ
きつとわたしはながいきをする
場面々々でギリ調節しながら
胡散臭くなつてゆくのだ
不可知論、嘘、ゲノム。
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コメント
まずパッと見てその体裁により読む前から良い詩だと思いました。あとはゆっくり噛み締めるように読む。
@たかぼ さん
恐縮ッス!読み手に丸投げですからねーんでもって何かしらの反応(感想や批評や分析や叱咤激励や酷評やガン無視や)をいただいての自分のnet詩の完成ですからねー完成はずっとしないままでも流されながら昇華していくというかね!と、たまには返信してみたり…さぁバッチコーイ!