不在の祭り

私がいないどこかで
ドカンと花火は上がり
軒を連ねる屋台は
人でにぎわう

私がいないどこかで
ステージで歌うアーティストと
声援を送る人で
熱気が盛り上がる

それは今のことかもしれないし
未来のことかもしれない
私がいないことしか
決まっていない事象

あなたは屋台で
遊んでいるかも
ライブで
盛り上がっているかも

今のことかもしれないし
過去のことかもしれない

祭囃子は鳴りやまず
ドカンと
花火は上がり
次から次へと
夜空に花を咲かせては
チリチリと
散っていく

投稿者

愛知県

コメント

  1. ポエジーとは〈不在の異名〉・・・。

  2. @坂本達雄 さん、コメントありがとうございます。
    アートと「不在」は密接に関係してるんですね、いただいたコメントで検索して気がつきました。意識してなかったです。ありがとうございました。

  3. この詩を拝読して、私の存在しない時空が存在することをあらためて意識出来ました。そもそも、私が居なくても、世界は存在する。その豊かな不在を思えます。
    この詩の、不在の祭り というタイトルと詩本文が、すてきに鳴り響いていて すてきです♪

  4. @こしごえ さん、コメントありがとうございます。
    豊かな不在というとらえ方、いいですね。ありがとうございます!

コメントするためには、 ログイン してください。