春に あい ましょう
静かに狂う私
どうしようもなく狂うのです
のっぴきならず
それでも
空気へささやく
ありがとうさま、と
人知れず。
しんしんとようしゃなくふりつもった雪は重く
空き家のさびしい屋根をつぶす
どこへもゆけない
どこかのここに
この魂が借りている私の体は
毎日の一つ一つの物事をしながら
呼吸もしている
ありがたい呼吸を
雪国の豪雪地帯のきびしい冬だが、
冬を越さなければ 春は来ない
冬になる分一日一日と春は近づくのだ。
雪下ろしという屋根の除雪では
屋根から落ちれば死んだりするのですが。
春を
願い
じっと白い悪魔の雪をみつめる
これも宿命
雪国の春は 遅い
春を
むかえられた時は
よろこびというよりも
ほっ とあんしんするのである。
今、これから冬をむかえる。
命があれば また
春に あい ましょう
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