午後

駅舎の垢を落としていた工夫が
簡単な朝食をとるためだろうか
夏の最中にゆっくりと
手紙を出した
曇り空のホテルに停泊した潜水艦は
色とりどりに悪態をつくけれど
言葉がすべて気化してしまうから
傘を開くたびに
痩せ細っていくしかなかった
証明写真館から壊れたレコードの
匂いが漂う午後が明日になると
群生した煙突たちは一斉に
見ず知らずの平和を呟き始めた

投稿者

コメント

  1. こんにちは。
    平和になるといいですね。
    簡単な食事をする工夫のように
    穏やかな日常で読書を楽しみたいです。

  2. @ジューン
    ジューンさん、コメントありがとうございます。
    簡単なことではないけれど、無責任に平和くらい願してほしいものですね。

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