私は待っている
その人を
冷たい石の肌をして
苔も少し生えたかな
その人は毎年墓参りに
来てくれる
その人の骨が
私に入る日を待っている
静かに。
その人は、
死後の
自由な魂を
思っている人だ。
ご先祖や 亡くなった
おじいちゃんや
おばあちゃんや
きょうだいや
みんなを
手を合わせて思うその人
自分のことも
守ってくださいと願う
少し欲張りなその人を
私は待っている
いつでも
死を
のっぴきならない
死を
それとなく
おだやかに
待っている
その人は
死を
極自然で当然のことだと
思っている
水の流れることのように

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コメント

  1. すこし、センシティブなようにみえて、こうやって視点をかえてみることは、もっと深く己をみつめることができたり、想像の余地が広がったり、そういうふうに、ぼくは思います。
    急ぐことでもなんでもないんだな。
    達観とかそんなじゃなくて、ふと遠くを眺めるような余韻が残ります。

  2. @ぺけねこ さん ありがとうございます♪
    ああ、ぺけねこさんのように、この詩を多様性豊かに思ってくれたことを貴重に思います。
    そうですねぇ、この詩に限らず、私にとって、詩作は自分を見つめる行為なのだと思います。

    そう、急ぐことはない。まあ、生き急ぐような気持ちに時々なります。私の場合、夢はたくさん叶ったし、特には、(今のところ)思い残すこともないんですよねぇ。だから、いつ死んでもいいとさえ思っています。でも、ね、自殺はイヤだなあとも思っています、いろいろとね。

    まあ、自然ですね。その余韻を感じてくれたりしてくれて 嬉しく ありがたいです。
    ♪☆^^

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