境界

境界

夜更けの三叉路を
左へ折れる。

稲荷神社に行き着いた
鳥居はくぐらず社に一礼する。

路地に入りかけたところで
仔猫を見かけた
素早く鳥居をくぐっていった。

後に、生ぬるい風が残った。

月がきれいですね
女の声がする。

月は
どこにも見えない。

投稿者

東京都

コメント

  1. 風流を一歩踏み込んでしまった世界のようで、ゾクゾクしました

  2. 足立らどみさん
    小さな幻想譚のような感じで書いてみました。深夜の神社は、…怖いです。

  3. 長谷川さんの作品は異界との接点のような書き方がありますね。女には月が見えているのかも。心の眼で見てくれっと(?)

  4. りゅうさん 
    なるほど! 彼女は心の眼で月を見上げているんですね。そうすると、この詩の謎が解けますよね。…作者なのに、気づきませんでした。(^^;)

  5. 日常と異界のあわいを描く、長谷川さんの詩の世界に、魅かれます。

  6. 最後で夜半の彷徨(さんぽ)のしめくくり、思わず夜空を見上げちゃう。

    僕は夜の神社とか案外好き。やっぱり別空間につながっている感じが増して。
    何気ない暗い路地でも。夜の散歩は怖いけど素敵。

  7. 服部剛さん
    日常と非日常の境界あたりの風景を、想像したり、描写するのが好きです。おどろおどろしいものではなく、ちょっと寂しくて、不思議な風景でしょうか。

  8. 王殺しさん
    私も、深夜の散歩が好きです。少しお酒を頂いて、ふわふわしながら歩いています。…何となく、深夜は、神社の鳥居をくぐらないようにしています。神様に怒られそうな気がして…。夜の神社は、そうなんですね、別空間につながっているように、私も感じます。

  9. 最後でゾクっとするあたりがたまりませんね。

  10. あぶくもさん
    最後、…ちょっと怖くしてみました。仔猫が化けたかもですね。(謎)

  11. この詩の情景描写に臨場感があって好きです。長谷川さんは詩の情景描写などがいつもすてきです。
    そして、ふしぎな世界。まさに境界ですね。そのあやしさに魅力を感じます。

    個人的なことですが、いつの頃からか、夜に家の外に出ることはほとんどなくなってしまいました。でも昔東京に住んでいた頃に、夜の神社で友達とお参りをしたことを長谷川さんのこの詩で思い出しました。とはいえ、今も夜の空気感や静けさなどが好きですよ。星にも詳しくないけど、星を見るのも好き。星を見ていると思わず手を合わせて「ありがとうさま」とか言っちゃいます。ふふ。

  12. こしごえさん
    私も、夜の空気感や静けさに惹かれて、時々深夜の町を歩いたりします。東京の下町のあたりが多いかもしれません。この世とあの世の狭間を、こっそり歩いているような感覚でしょうか。星もいいですね。これから、秋、冬、と空気が澄んできますので、深夜散策をしながら、星を見上げるのもよいです。

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