ちいさく死ぬために

死んだら
ごく自然に忘れてほしい
人の心に残らなくてもよい
水が乾くように
消えていく
後には、何も残らない
ちいさく死ぬために
今を律儀に生きる。

投稿者

東京都

コメント

  1. 長谷川さんというひとつの存在の尊厳をこの詩から受けました。しみじみとして感じ入ります。
    短めの詩で、ここまで詩の強度を出せる 長谷川さんの筆力の確かさを思います。

  2. ああ、これは長谷川さんの詩だ、と絶対に言い当てられる自信があります。上のこしごえさんのコメントに同感です。
    「水が乾くように
    消えていく」のですね。
    小さく死ぬという侘び寂びに感じ入ります。
    私も、ああ、これはきっとあぶくもの詩だ、と誰かに気づいてもらえるような思想や作風を見出して、詠み人知らず的に世に放ってみたいなぁ。

  3. @こしごえ
    こしごえさん、この想いは、私のすべてかもしれません。死んだら、もう、きれいさっぱり忘れてほしい。想いが、齢とともに募っています。

  4. @あぶくも
    あぶくもさん、ありがとうございます。ちいさく死にたい、という気持ちは常にあります。静かにいなくなりたい。詠み人知らず、というのはいいですね。…言葉だけが残る。

  5. むかしは知らないけど、今の令和の日本では
    純粋に何かの目的のためだけに100%集中して
    生きていく難しさを学ばなければ生き残れない
    と日々どうにか生きながらえている毎日なので、
    ちゃんと生きることが如何に困難かを感じます。

  6. @足立らどみ
    足立さん、令和、とくにネット社会になって以降、見たくもないものを過剰に見せられているように思います。嫌なものが、どんどん表に出てくるようになった。そういうものへの反動があるかもしれません。変に目立つのではなく、地道に暮らしたいです。

  7. 小さくあることの美を忘れがちな自分に、深く跡をつけてもらったようです。
    美しい詩です。

  8. @たちばなまこと
    たちばなさん、ありがとうございます。ささやかな願いかもしれませんね。自分のこれまで生きてきた人生を、時々考えることがあります。

  9. 小さく死ぬ
    とは、なんとも言えない
    思慮さがあります
    強いですね

    俺は小さい人間なので、どうやったら自分が安らかに金や迷惑をかけずに死ねるかを考えてしまうんです
    利己的に

    小さく死ぬは、なんとなく利他的なんですよね
    すごいっす

  10. @那津na2
    那津さん、そこそこ齢をとって、少し死を考えるようになりました。人は、結局、利己的なのだと思います。私もそうです。…利他は、むずかしい。だからこそ憧れる部分はありますね。

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