気雷体
電気のコードが夜の霧の中で浮遊している。31のアイスクリームをなめている間に、大陸鉄道が大地の穴に落ちて行く。不思議と気分は平常の言葉で自身を語ろうとする。次のステーションで事件のあらましを語ることにする。誘惑的な振動のこの座席の愛し合うふたりの行為とキスの間に、狂信的な空がアイアンローズの色で君を真空パックとする。停車するこの気分で動かすことの可能である世界の鉄路と言うもの。変電所のあたりに幽霊があらわれて僕を蛇行とする。この先のわれた舌の空虚な動きで。心臓停止の瞬間のあけがたの白い霧につきしたがう低く垂れこめたこの雲の一部がしかるべき方法で肩に手を置く。その貝殻の味わいである意味としての明日の。ただこの日は君のしるべである〈みおつくし〉。水死体の僕と一緒に大阪湾に浮かびながら。電気屋の息子が明るい画面に僕の死体を映してくれる。その親切な言葉とアンテナで、光る星のインクを空から流し落とすのであれば。君はもうここから出て行くのです。それは電波です。いくらかの波長でこの映像としての愛すべき夜の退屈を諦めている。暗い湾岸のほぼまっすぐに道路です。ひたすらに走る行為です。
コメント
すごいイメージの奔流でした。脳が心地よくショートします。