
夜気
東京メトロ八丁堀駅で下車し、亀島川を渡る。
少し入ったところに、小さなライブスペースが
ある。以前、詩友がここで舞台に立った。朗読
と、舞踏と、コントラバス演奏。詩友は、感受
性が強く、心の痛みに鋭敏なところがあった。
朗読にも反映されていた。舞踏者、コントラバ
ス奏者は、彼女の「痛み」に、寄り添い、時に
突き放し、三者三様の空気を醸した。
詩友のライブを久し振りに思い出し、ライブ
スペースの前を通った。そのまま、隅田川まで
足を延ばした。
永代橋から川面を眺め、日本橋川を渡りしば
らく歩くと、水天宮に出る。首都高速道路の下
には、かつて箱崎川が流れていた。隅田川には、
ところどころ洲になっていた場所があった。洲
にはたくさんの橋が架かっていた。川だった痕
跡はまだ残っていて、夜気の中、濃い余韻を湛
えていた。
コメント
こんな文学的な散文詩、いや、お散歩詩?書いてみたいです!何だか読めて幸せな気持ちにになります。東京の川や橋は風情がありますよね。
ネオンが伸びる情景や、書かれている心情も当時あったままの形を残しているようで魅力的ですね。思い出が残っている場所って、情景も色濃いですよね。
@あぶくも
あぶくもさん、ありがとうございます。散策詩のような形になりました。この界隈は川が多いです。友人のライブを思い出しつつ、夜の川辺を歩いてみました。
@ザイチ
ザイチさん、友人のライブで、初めて八丁堀のこの界隈を訪ねました。よい雰囲気で、もう一度歩いてみたいと思っていました。夜の川は、情味がありますね。時々、夜散策をします。
長谷川さんの「散歩詩」心休まります。勝手に散歩詩、って書いてから、散歩詩って言葉があるのかなと検索したらあるらしいですね。Sampoemとも言われるらしいですね。
写真は、電灯が川面に映えてきれいですね。^^
詩友の思い出の町を詩に出来る幸せを思いました。
@たかぼ
たかぼさん、Sampoem、検索してみました。サンポエム、散歩して詩を作る。いいですね。私に合っているかもしれません。初めて知りました。私も、散歩詩、散策詩を好んで書きます。
@こしごえ
こしごえさん、写真は、詩の中に出てくる亀島川です。この界隈はオフィス街で、ネオンがきれいでした。詩友は、よい詩を書かれる方です。思い出しつつ歩きました。
癒しのような美しさがあります。
川だった痕跡、大好きです。
@たちばなまこと
たちばなさん、詩友のことを想いながら、夜の川辺を歩きました。癒しと感じてくださるのは、嬉しいです。ありがとうございます。
読み終えて余韻を残しつつ、ふと画をじっとみつめてたら、
なんだかそのまま吸い込まれそうな、不思議な気がして、踏みとどまりました…。
夜気にあたりすぎたのかもです。。
風景が静かに浮かび上がってくるような
長谷川さんらしい詩ですね。
そそられる散歩コースでした。
@ぺけねこ
ぺけねこさん、夜の川は、本当に吸い込まれそうな魅惑がありますね。水の怖さもあります。そういうところに惹かれ、夜の川辺を散策いたします。
@nonya
nonyaさん、八丁堀から、隅田川の永代橋のところまで歩きました。そこから日本橋川を渡って、水天宮まで…。夜は、艶っぽい感じがありますね。東京の懐の深さだと思います。