乱暴である

とつぜん畜生　畜生　ちくしょおぉぉぉ
という絶叫がおれの頭の中で
気立しい悲鳴をあげた

バターナイフを舌先に這わせながら
おれは
いろんなものを憎んだ。

この瞳が切り裂く平和
この瞳が切り裂く痴情
つかれた眼球がゴロゴロいってる

おれはもう一歩だって
外へは出たくない
鼻水が勝手に垂れた
ときどき
頭がオカシイんだ
って言われるために生きているよな
人が居るが
あんた一体
どれだけ恵まれてるんだ

おれは素っ裸で窓の前に突っ立った
誰にもみつからなきゃ
おれは変態ですらない

あんた一体
どれだけ恵まれてるんだ