天にもゆる漁り火の
迷夢航路を導く幽標
心細さを拭えぬまま
闇に小舟を漕ぎ出る

地には微かな唄の聲
辿る夢路は危うくも
消えず途切れぬ輝き
弱くも強くも繋ぐ絃

天に織日の在る限り
地に笑声の在る限り
命の旅は巡る刻の環
始まり終わり還る魂

投稿者

埼玉県

コメント

  1. 天と地の、やわらかな、しなやかな融合が、定型詩の文体から匂ってきました。定型詩には緊張感があります。最終連目、いいですね。
    天に織日の在る限り/地に笑声の在る限り

  2. @長谷川 忍
    さま。

    こんにちは。
    この詩は約20年前に書いた未発表の詩なのですが、
    今読んでも、我ながら良く書けてると思い、
    投稿させていただきました。

    お褒めいただき、ありがとうございます!
    とても嬉しいです。

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