風の子

子供は風の子で
大人は火の子だという

子供は外を走り回るから
風の庇護のもとにいて

大人は寒がり部屋にいるから
火の庇護のもとにいるという

でも現代では大人も子供も
みんなひっくるめて風の子のようにみえる

外を走り回っていても
家で火にあたっていても

みんな風の庇護のもとにいて
また同時に風に呪われてもいるように思う

まるで母親の庇護のもとにいて
同時に母親に呪われてもいるみたいに

仏教には末世という考え方があって
時代が進むほどに人間は悪くなっていくという

私は良いか悪いかは分からないながらも
時代とともに人間らしさというものが

だんだん風の顔に似てきていることを
いま目のあたりにしているという気がしている

投稿者

埼玉県

コメント

  1. 末世とは、興味深い考え方です

  2. @那津na2
    末世思想はとんでもない安易ですが、安易はあなどれませんね

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