迷子
あなたの耳の中に
階段があった
手摺はないけれど
転ばないように
わたしは一段一段
下りていく
一番下にたどり着く
幼いあなたが
膝を抱えて泣いている
もう大丈夫だよ、と言って
階段を上る
わたしにしがみつく手は
確かにあなたの
小さな温もりだった
穴の外に出ると
安心したように眠っている
あなたの横顔が見えた
何年一緒に暮らしても
うまく伝えられないことや
思いがお互いにはあった
わたしもまた
わたしのどこか奥の方で
迷子になってる
あなたの耳の中に
階段があった
手摺はないけれど
転ばないように
わたしは一段一段
下りていく
一番下にたどり着く
幼いあなたが
膝を抱えて泣いている
もう大丈夫だよ、と言って
階段を上る
わたしにしがみつく手は
確かにあなたの
小さな温もりだった
穴の外に出ると
安心したように眠っている
あなたの横顔が見えた
何年一緒に暮らしても
うまく伝えられないことや
思いがお互いにはあった
わたしもまた
わたしのどこか奥の方で
迷子になってる
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コメント
たもつさんの詩には「あなた」への優しさと、少しの疎外感がしばしば描かれますね。どんなに深く愛し合っても完全にわかりあうことは人間にはできないことなのでしょう。
@たかぼ
たかぼさん、コメントありがとうございます。些細なことで行き違って、けれど、本当は根深いことなのかもしれません。わたしも、あなたも、お互いに相手を思いやり寄り添おうとするのに、自分にしかわからない孤独があるのでしょうね、、、