性別のない涙
そんな人生で
おわる
君がその果てに
まってるよな氣がして
鏡に触れた
赤い口紅を持つ
サヨナラと書いた強い筆致で
女じゃ無いのにと微笑った
今どきじゃない言葉だなぁ
君が好きだったよね
「男も女も可愛いげがあるわ」と
涙より苦い心の体液が
じくりじくりと
染み出してく
そんな人生で
おわる
君がその果てに
逃げてるよな氣がして
鏡に触れた
命をすりぬけた
だけなんでしょう?
湯気の立つ浴室に気配が消えた
今どきじゃないわねその言葉
赤い口紅で書いた
「愛していた」
自分の瞳が僕を見つめてる
男である可愛さと
女である凛々しさと
人である切なさを
感じ取っていたんだ
ジグサグに縫い込まれた糸
互いちがいに全てを認めてる
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