祈り

きみが目覚めたら
私はどこにもいないから
全部夢だったと 思ってほしい
目覚めたら
石垣を3回飛び越えて
なかったことにする
猫みたいに
忘れて
寂しがらないで

膝の上が一番安全なこと
絵本の顔真似をしたら
笑った顔と怒った顔は簡単で
真似できない顔がまだまだ沢山あること
両手を繋いで
飛行機みたいに走って転んだら
空しかなかったこと
やさしく吹くとやさしく飛ぶシャボン玉の行方
言葉は祈りでお守りで魔法だから
ずっと幸せでいてと書いたこと
芝生は足を傷つけないこと
風は強いほど楽しいこと
一緒に笑ったぶんだけ好きが増えること
だいすきって
言った方が嬉しくなること
絶対に捕まらない鳩を
捕まえてしまうかもと思ったこと
砂のケーキは上手に作れると
壊してまた作りたくなること
明日も明後日も同じって思っている
まっすぐな瞳のこと
眠る前
誰かにタオルケットをかけてもらうと
柔らかくてあたたかいこと
つまらない散歩道も一緒に歌ってくれる人がいれば まあまあ楽しいことも
変哲もない石ころも花びらも
拾ったならきみの特別になること
プレゼントしたい人がいればなおのこと
信じればたいていのものは
目の前にあることも

私に似た
誰かが代わりにやってきて
夢の引き継ぎをしてくれる

忘れて

投稿者

東京都

コメント

  1. ハトの話
    そしてつまらない散歩道のこと
    雰囲気も、全て素敵です

  2. 切ないけれど、大切な祈りですね。

  3. @那津na2
    泥酔泣きながら書くパターンです

  4. @こしごえ
    さんの詩も思い出してました。存在。

  5. @花巻まりか
    花巻さん
    それは、良いですね
    最高のカタルシス

  6. @那津na2さん
    メンション機能を使い、さん付けを忘れていました。すいません。
    最高のカタルシスかあ…わかった!ありがとう!

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