あ、と青空にちいさく鳴く

あ、と青空にちいさく鳴く

うわの空で
何かをしている
たぶん
自室の窓をすこし開けて秋の
夜のこおろぎのお歌を聞いたり、
はたまたある日には
光る風につつまれながら
散歩をしているのであった。
さまざまなことに
何の意味も無い
何もかもが
大したことなんかじゃないんだ
ああ
大したことなんかじゃないんだった

意味を求めるから
おかしくなることもある
けど
中には
意味が無いと困ることもあるだろうね。

春の
林の陰につっ立って
耳を澄ましている
その存在の意味に。
先日届いた葉書の返事を
愛用万年筆で書こう
愛は さびしい
青空の青の深さを
みつめると。ヤケにならないで。ん。
放てば満ちる だよ
地球はそれでも
平気で回っているし
まだ水を持っているね
あ、と青空にちいさく鳴く

投稿者

コメント

  1. 生きることに、細かく意味を求めると、疲れてしまいます。意味はもちろん大事ですが、何気ない些事の積み重ねが、生きることに繋がっていくのかな。そんなふうにも思います。

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