鬼見詩

鬼を見ました、鬼を見ました 春風の中に、鬼を見ました
髪を揺らし、頬を撫で、愛想を振りながら立ち去っていく
羽毛の布団のような心地の中に、寂しきを見ました
鬼を見ました、鬼を見ました ススキの中に、鬼を見ました
風に晒され、骨身のままで立ち尽くしている
剥き出しのその姿に、芯の強さと、太さを見ました
鬼を見ました、鬼を見ました 正直の中に、鬼を見ました
無骨を良しとするその餓鬼の如き、立居振る舞い
易しさの中に、幼さを見ました
鬼を見ました、鬼を見ました 音楽の心良きの中に、鬼を見ました
リラックスと、スッキリ爽やかの強要
誠実直の無さに、地獄を見ました
鬼を見ました、鬼を見ました 凡庸の中に、鬼を見ました
予定調和を良しとする、その姿
他人が築いた約束事の中に、自分たちを押し込めようとするその姿に
息苦しさと貧しさを見ました
鬼を見ました、鬼を見ました 記憶の中に、鬼を見ました
集団と囃し立てる、その声
笑顔の中に、沢山の悪意を見ました
鬼を見ました、鬼を見ました 鬼を見るその心に、鬼を見ました
好ましきと理想像 その落差
責め立てるその心に、嫌を見ました

投稿者

静岡県

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