スター
忘れたくないのは
あの夜の
イソジン味の
くちづけ
海沿いの駐車場で
満天の星の下
一人で眠る
車の中
味のしなくなった
チューインガム
風に掻き消える
タバコの煙
星
遠い記憶の中の
スウィートルーム
見下ろす環状線
蛇行する暴走族のバイクの群れ
テールランプの残像
バスルームの水音
星
やけに広いパウダールーム
イソジンでうがいする
閉じた目の中で
光る星
星
忘れたくないのは
あの夜の
イソジン味の
くちづけ
海沿いの駐車場で
満天の星の下
一人で眠る
車の中
味のしなくなった
チューインガム
風に掻き消える
タバコの煙
星
遠い記憶の中の
スウィートルーム
見下ろす環状線
蛇行する暴走族のバイクの群れ
テールランプの残像
バスルームの水音
星
やけに広いパウダールーム
イソジンでうがいする
閉じた目の中で
光る星
星
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コメント
リアルで切ない、浪漫のある詩と思いました。
「イソジンでうがいをする」という表現だけで淫靡な感じになりますね。だから「スウィートルーム」はsuiteでsweet。でもこのご時世に限っては私も毎日イソジンでうがいしているんですけどね。
五感が慌てて瞬きしました。
あの味のときあのにおいのときも、星はそこにあるのですね。
性別で危険を心配しなくていい世になったらひとり車中泊してみたいです。
>服部剛さん
ありがとうございます。しかし、実はほとんど実体験ではないのですけどね(笑)。
>たかぼさん
おお、まさにその「suite room」が、この詩を書くきっかけです。
以前、ある人と「スウィートルームって、甘い部屋なのかしら」「いや、そうじゃないよ・・・」という会話をしたことがあって、それが発端です。
>たちまこちゃん
車中泊、したことないのだよなあ、ぼくも(笑)。
並べられた絵画を見ているような気分になりました。連と連の間の「星」が頭の中に星空を写して、詩ってやっぱりすごいな、と思いました。
>イチカワナツコさん
星って、さびしいですよね。
絶対に手が届かないから。