波──消えゆかない希望の
それは、花……
ざざん、ざざん。ちゃぷん、ちゃぷん。こんな白い明かり差す午後にも、革命のほの暗い足音を聞いて、世界が戦いという夜曲(ノクターン)を思い出したとき、たとえこの世界が永遠の戦場(ラグナロク)だったとしても、(希望は失われず)高名な学者先生に背いた市井の老哲学者がうそぶいたように、この世界は祝福に満たされているべきである──それが、希望、波、……
砲弾の代わりに、流星を、雷鳴の代わりに、花火を、そして、ナイアガラの滝が落ちるように祝祭は訪れる……はかない、希望か?
わたし、あなたのそれからの言葉を聞かなかった……。花よ。今までは、あなたは奥処(おくが)にあってしずかに語るだけだったから……でも、今からは、今からは、
「ざぶん、ざぶん。ちゃぷん、ちゃぶん!」
波よ、すべてを誘うような……せめて明日のとおいとうとい虹を待ってから。。
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